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エル・ドラドEl Doradoの不思議

エル・ドラドEl Doradoの不思議
今回は、アマゾンにあるとされてきた黄金都市「エル・ドラド」についてご紹介しましょう。
前回のブログ「アマゾンの失われた都市」でご紹介した英国王室の考古学者ルーテナント(Lieutenant中尉)パーシー・フォーセットも追い求めていた幻の都市です。
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エル・ドラド伝説の基とされる黄金の儀式を模した装飾品(コロンビア、ボゴタの黄金博物館所蔵)
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何世紀もの間、エル・ドラドは神話だと思われていた。その黄金都市はあるのだろうか?としたらどこに? さあ、エル・ドラドを探して旅をしてみよう!
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5百年前、アンデス山脈の高地で、誰もが思い及ばない黄金都市の神話が語られていた。
スペイン人のコンキスタドール(征服者)はこの都市をエル・ドラドと呼び、何世紀も捜し続けた。
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彼等にはエル・ドラドの存在は神話でなく真実だと思う根拠があった。それまでに、驚くほど沢山の黄金を南アメリカで手にしていたのだ!
「私はジョッシュ。クスコの町に来ている。インカ帝国の首都だ。」
15世紀、インカ帝国は南北3千マイル(4,800Km)に渡る大帝国だった。
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王は太陽の神の子孫だと考えられていた。毎日、光り輝く黄金の飾りを身に着飾っていた。
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この話を漏れ聞いたコンキスタドールにとって、王が所有する黄金を手に入れることが最大の望みとなった。彼等がクスコに攻め入った時、王宮や寺院で沢山の黄金を見つけた!すごい量だ!しかしそれでもまだ不足だったのだ。

彼らはクスコの町で囁かれていた伝説を耳にした。「エル・ドラドというジャングルに隠れた黄金都市がある!」

それは事実だろうか?
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クスコにはどうして組み立てたのか判らない、素晴らしい石の壁が残されている、まだ見つからない黄金もこの壁と同じように、今でもどこかに残っているのだろうか?
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クスコに永年暮らしている歴史家で作家のピーターが教会を案内してくれた。これまで見たことが無い煌(きら)びやかな光景だ!全て黄金で覆われている!
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「コンキスタドールが黄金を教会に寄進して、このように光り輝く姿になったのだ。実は彼らがインカで没収した黄金の20%は税金としてスペイン王に送られたのだが、残りは我が物にし、その一部を教会に寄進したのだ。」

インカにとって黄金は神聖なものだった。皇帝一人だけが所有し、信仰の対象にもなっていた。
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しかしコンキスタドールにとっては黄金の意味は異なる。単なる富の象徴だ!
黄金で造られた品物は接収され、溶かされてコインやインゴット(塊)に変えられた。インカの信仰はキリスト教徒のスペイン人には邪教だった。彼等の信仰に使われた金の飾りなどは消滅されるべきものだったのだ。
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エル・ドラドの物語は、コンキスタドールの間からスペインに広まる中で尾ひれがついて膨らんでいった。そして、多くのスペイン人が黄金を求めて南アメリカにやってくることになった、さながらゴールドラッシュのように!それは、まだ手にしていないものへの憧れ、夢だったのだろうか?

フランシスコ・ピサロに率いられてパナマから南下したコンキスタドールたちは、1526年、インカ帝国の領土に到達し、わずか6年で帝国を征服した。その戦(いくさ)の最中に、エル・ドラド伝説は彼らの間に浸透していった。「インカはジャングルにまだ黄金を隠し持っている!」

この神話とも思える話は、最近の調査結果によれば「単なる神話ではない」と考えられているらしい!20年間、暇さえあればペルーのジャングルの中でエル・ドラドを捜し歩いている探検家グレッグに会うことにした。
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彼は1500年代の中ごろにスペイン人宣教師の一人が書いた手記のコピーを入手していた。
それには「あるインカの男が“クスコの遥か向こうにある黄金都市パイティティPaytitiを訪れたことがある”と述べていた」と記されている!
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これが、スペイン人がエル・ドラドと呼ぶ都市なのではなかろうか?

「インカの人々は自分達がインカレィという偉大な王の子孫だと信じている。インカレィは、クスコの南のチチカカ湖の近くで生まれた。クスコに移り住み、ジャングルの町パイティティでこの世を去った。」
これを聞いたスペイン人は「パイティティが実はエル・ドラドに違いない!」と考え、黄金を求めてジャングル探検を始めた。しかし、これまで発見したという噂はない。

グレッグは「パイティティは実在する!」と信じている。ひょっとすると、それがエル・ドラドだ!
としたらどこをさがしたらいいのか?

「残されたメモから考えると、クスコの北東のジャングルを探せばよい。地図だとここだ!パンティティクイアと呼ばれる一帯だ。クスコから10日の旅だ。」
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「私は1996年に行ってみた。アマゾンのジャングルの中にあるパラトアリと呼ばれる場所だ。ピラミッドがある。自然に出来たものか人工のものか、当時の調査では結論は出せなかった。」
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「そこは、木々が深く生い茂り、蚊や蛭や蛇いて、暑くて湿度も高く、川は入りくんでいて、次から次に障害が現れるので行き着くのはとても大変な場所だ。」
「しかし、行けるところまで行ってみたい!探検に必要なものを手配してもらえるか?」
「勿論!」

本格的な冒険だ!出発までに彼はしなければならない準備が沢山ある。その間にチチカカ湖に行ってみよう。黄金伝説と関係がある所だ。エル・ドラドの本当の物語を求めて人々がスキューバ・ダイビングする世界最高地の湖だ。
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500年前、インカの人々は湖に黄金を捧げていた。なぜそんなにも高価なものを湖に捧げていたのだろう。
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湖底を調べてみよう。標高3900mのこの湖では大気圧は海面の半分だ。スキューバを危険なものにする。水温も9℃で冷たい!しかし、40kgの黄金が2004年に見つかっている。まだ残っているかもしれない!
それにしても冷たい!氷の水バケツに飛び込んだみたいだ。
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体力が消耗してしまわぬよう、ゆっくり水中を移動して黄金の輝きを探し回った。見つからない!
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潜水は25分が限界だ!これなら水中に投げ入れられた黄金を盗むインカの人はいなかっただろう。

翌日、神聖な島を訪れてみた。太陽の神を讃えて人々が集まった神聖な場所がある。プレインカ(インカ帝国前)に造られた祭壇だ。1千年前のものだ。
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この辺りで土器や黄金を湖に捧げた。黄金は太陽の象徴だった。つまり黄金を捧げるのは金銭目的ではなく信仰の現れなのだ。
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しかし、この湖にはもっと重要な意味がある。ここからエル・ドラドの伝説が生まれたのだ。
伝承がある。この一帯を統治していた王は、例祭日になると、金で着飾り、筏(いかだ)に乗って湖で祈りを捧げた。体中に金の粉を塗りつけていた。
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祈りの最後には沐浴し、体に塗った黄金を流し落として神に捧げた。
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スペイン人はこの王をスペイン語で「黄金の人」つまりエル・ドラドと呼んだ。これがコンキスタドールの間で「黄金都市」に化けて彼らに憑(と)りついてしまったのだ。

(mh: Wikiによれば金で飾った王が筏に乗る行事は、チチカカ湖ではなく、ペルーの北、コロンビアの首都ボゴタ近くの小さな湖で行われていたようです。このブログのトップに挙げた写真をもう一度見て下さい。ボゴタの博物館に展示されている、黄金の筏(いかだ)に乗る王の置物です!!しかし、このブログの基になったYoutubeフィルムでは、チチカカ湖でも黄金が見つかっています!現地ガイドがそう言っていますから間違いないでしょう。なにしろ莫大な量の黄金に纏(まつ)わる話ですから、いろいろ異説があるのは仕方ありません。)

再びクスコに戻ってピーターに太陽の寺院を案内してもらった。今では寺院の上にスペイン人が建てた教会が載っている!しかし内部にはインカに造られた他のどの教会よりもインカの特徴が残っている。
インカ時代、この部屋の壁は黄金で飾り上げられていて、棚には黄金の像が置かれていた。
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黄金は太陽の神のもので貨幣のような使い道があるとは考えられていなかった、1532年にスペイン人がやってくるまで!
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そのスペイン人というのはフランシスコ・ピサロに引き連れられた侵略者コンキスタドールだ。ピサロが皇帝を捕えると、「自由の身にしてくれるなら」との条件で皇帝は黄金を提供することを申し出た。
「この部屋を、この線の高さまで黄金で埋めよう、2週間以内に!」
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ピサロは黄金の身代金の支払いが本当に実現できるか疑っていたが、最初の1週間で、インカのあらゆる所から装飾品や、トマトやトウモロコシ、動物の形などをした、黄金の品物が集まってきた。

しかし・・・ピサロは段々不安になってきた!そこで早目にクスコを引き上げることにし、期限を待たずに皇帝を絞め殺してしまったのだ!
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没収した黄金は全て溶かし、金塊やコインにした。

ところが、皇帝が殺される前、多くの黄金は闇に乗じて別の場所に持ち出されていた!という噂があった。
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パイティティと言う場所に!道理でコンキスタドールが見つけられなかったわけだ。

この話をきいたらますますジャングルにあるというパイティティを探しに行きたくなった!以前、ジャングルの中にあるパルトワーリのピラミッドにグレッグと一緒に行ったことがあるメンバーが加わって探検隊が出来上がった。クスコから10日の場所、インカ帝国の果てのその向う、ピラミッドがあるという場所まで行くのだ!

まずはチョキカンチァChoqueconchaまで160kmを車で移動する。
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神聖な谷に沿って進む。素晴らしい眺めだ。山肌には段々畑が広がっている。今もインカ時代から伝わる方法で農業がおこなわれている。
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家畜を連れた女やインカ遺跡も見かけた。
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急斜面を削った道路に入った。落ちたら助からない!無事通り抜けてアンティスヨと呼ばれる所に出た。インカ帝国の果てだった所で、未開の地だ。地図にない場所も多い。
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午後遅くチョキカンチァに着いた。広場にある石壁はインカ帝国の北東の境界だ。ここから向うはフロンティア、未開の地だ。そこにパイティティPaytitiはある!
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チョキカンチァからジャングルまでは山越えだ。徒歩でいく。荷物はリャマが運ぶ。見かけほど力持ちではない。36Kgの荷をわずかな距離しか運べない。何匹も引き連れていき、疲れたら別のリャマに荷を載せ代えて移動するのだ。
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標高9500フィート(2850m)に造られた道だ。インカもローマと似ている!道が帝国じゅうの町を繋いでいたのだ。
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通信士はこの山道を走って情報を運んだ。新鮮な魚も帝国の端(はし)から1日でクスコに届けられていた。300マイル(480km)を1日で走ったのだ!
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山を下り切るとジャングルだ!そこからはボートで移動する。ジャングルでの探検はかなり困難だと覚悟している。暑くて雨も多い。戻らなかった探検家も多い!
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エンジンの音から「ペケペケ」と呼ばれるボートを使う。浅瀬に向いた船として造られた。
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ジャングルの中を17マイル(27km)遡(さかのぼ)るのだ。わずかな距離のようだがジャングルでは距離は意味がない、終わりのない迷路の中で道を切り開きながら進むようなものだ。その上、川にはあちらこちらに支流がある!

「あんたもパイティティと言う名をきいたことがあるか?」
「実は俺も10年間探していたんだ!」
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1911年、ここから数百Km離れた高地でハイラム・ビンガムはマチュピチュを探し当てた。
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今でもインカ遺跡で最も美しいものの一つだ。
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ビンガムの成功は探検家がパイティティを探す動機になったに違いない。

浅くてボートが進まないところは下りて押す。そうこうしているうち毒蛇にかまれた者もいたはずだ。
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やっとボートに戻れた!と思ったら、また浅瀬だ!枝を払いながら進路を確保する。この辺りになると、川は段々と細ってきて小川のようだ。
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この辺りにも探検家たちがパイティティを探して訪れたらしい。グレッグも近くで遺跡を発見しているというが、人跡未踏の地と思われるような秘境だ。

いくつも支流があるが、いずれも浅すぎて「ペキペキ」でも無理だ。ここからはボートを下りて徒歩でいく!
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ピラミッドまでもう少し、というところで雨が降り出した。ジャングルでの雨は覚悟していたが、この雨は容赦がない!歩みは段々遅くなる。滑って足をひねったら・・・毒蛇にかまれてしまったら・・・助けを求めても何Kmも先だ!
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かなり近くまで来ているはずだが・・・奥深いジャングルの中では、数週間探しても、たった数十mはなれた所にあるパイティティに気づかないかも知れない。雨も強くなってきた!もう限界だ!
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もどって飛行機で上空から調査してみよう。
ジャングルは予想していたよりも恐ろしく厄介な所だった!
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空軍が飛行機で郵便配達をしている。原住民はジャングルの奥地にも暮らしているのだ。その飛行機が我々をピラミッドの上空に連れて行ってくれることになった。
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空から見るまで気付かなかったが、ジャングルは数百kmも広がっている!川の支流も次から次に現れる!
すると突然、いままでと異なる光景が飛び込んできた。パートゥワリのピラミッドに違いない!
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大きな山のようなものが並んでいる。自然の山と少し違うようだが本当にピラミッドだろうか?
下りて調べてみたくなった!しかしジャングルの懐(ふところ)にある!とても難しい。
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グレッグは1996年、ここに4日間滞在して調べまわったが調べきれなかったらしい。飛行機できても着陸する場所もない。しかし、またいつか、自分の足で訪れてみたい。

グレッグは言う「このピラミッドは自然に出来たものかも知れない。しかし人工のピラミッドである確率も僅かだが残っている!」
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ひょっとするとパイティティかも知れない!
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何世紀もの間、コンキスタドールの欲望はエル・ドラドを求め続け、探険家もエル・ドラドに引き付けられてきた。しかし現代の探検家にとって、エル・ドラドは黄金を手にする幸運ではなく、「発見できるかもしれない!」というスリルそのものかも知れない、誰もが探し続けてきたエル・ドラドを発見できるという!
(完)
Digging For The Truth - Season 1, Episode 11 - The Search for El Dorado
https://www.youtube.com/watch?v=cMHlr4An8Vk
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