Mysterious Questions In The World

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mh徒然草25:北海道に仏教洞窟がない理由


12月26日公開した「mh徒然草―18:仏教徒と洞窟」で仏教徒は洞窟に籠って修行する傾向があることをご紹介しましたが、日本には岩山に彫った磨崖仏はあっても、仏教徒が生活し修行するために造った洞窟は少ないというか見当たらないようで、特に北海道では仏教徒の修行用の洞窟は勿論、磨崖仏すらないようだ、とお知らせしました。

徒然なるままに、ふと、このことを思い出し、事実はどうか?何故なのか?をいつものようにネットで調べてみて、一定の結論を得ましたのでご紹介したいと思います。

質問
「何故、北海道には仏教徒が自ら掘って、そこで修行した洞窟はないのか?」
解答
「狂信的な仏教徒がいないから」

えぇ?それが答えなの?と面喰うかもしれませんが、考えると至極的確な答えだと判ります。

世界中に散在する仏教徒が籠って修行した洞窟も、それがいつの時代に掘られたものであろうとも、そもそも洞窟を鏨(たがね)と金槌(かなづち)で掘って、そこに籠って仏教を体得しようなんてことを、考えるだけでなく実行する人は狂信的な仏教徒しかいません!仏陀の愛弟子だった舎利弗(シャーリプトラ)や阿難(アーナンダ)は、計り知れない程強く、深く、仏陀を尊敬していたはずですが、彼等ですら洞窟を掘って、そこで修行することはありませんでした。彼らは信心深い仏教徒でしたが、けして狂信的ではなかったのです!

で「狂信的な仏教徒」とはどういう人か?イスラム原理主義者にも共通すると思うのですが、狂信的な人は、神の教えを曲解する傾向があるんですねぇ、多分。極端なまでに厳格に、原典に基づいて考えるというか、神の教えの神髄から離れて、自分の考えは神の教えそのもののはずだ!と考える傾向があります。洞窟に籠る仏教徒も、多分、人間である自分が仏陀に近づくには、仏陀が説いたように、俗世間から完全に隔離される必要がある!と考えたはずです。
しかし考えてもごらんなさい!お釈迦様ですら、洞窟に籠って修行しても悟りを得られないと悟って、菩提樹の下で瞑想して悟りを得たではありませんか!悟りを開いて仏陀となった以降も、お釈迦様はさらに悟るために洞窟に籠る、というようなことはなさりませんでした、雨露をしのぐのに便利だから、その辺にあった大きな洞窟を住家とし、弟子と暮らしたことはあるようですが。

そしてどうも、狂信的な信者というのは、仏教徒に限らずイスラム教徒でもそうだと思うのですが、貧乏な家庭に生まれた人が多いのではないかと思います。食べる物を買うお金もわずかで、従って衣服や住居もみすぼらしく、教育を受けるお金もありません。個人的には教育を受けれるかどうかが、狂信的な信奉者になる可能性をかなり左右していると思います。世界中の子供が少なくとも15歳くらいまで読み書きや世界の出来事、自然現象についての一般的な知識を学ぶ機会が持てたら世の中、かなり平和になるんじゃあないかと思いますが、貧乏だと、教育どころではありません。すると、どうしても神様のような、誰にでも平等に接してくれる絶対的なものに救いを求めるんだと思います、それも狂信的に求めるんですね。

本題にもどると、なぜ、北海道には狂信的な仏教徒がいなかったのか?
実は、北海道に限らず、日本には狂信的な仏教徒はいなかった!というのが私の結論です。仏教を学ぶために唐の長安まで出かけて行った弘法大師空海も、山林に籠った、という話はあるようですが、自ら洞窟を掘ってそこに籠った、という話はないようです。

日本の仏教は、飛鳥や奈良の政権によって広められたもので、宣教師になれる人は、唐に派遣されたエリートでした。彼らが中国から持ち帰った仏教の教えが広まる頃、北海道は蝦夷地(えぞち)と呼ばれていました。蝦夷(えぞ)という人々が住む土地、という意味です。

そこには、今でいうアイヌという人々が暮らしていたのです。実は、東北地方の奥州・平泉に中尊寺や毛越寺(もうつうじ)を建立(こんりゅう)した藤原三代といわれる 清衡(きよひら)・基衡(もとひら)・秀衡(ひでひら)は本州アイヌの長(おさ)とも呼ばれているようで、血統は奈良からではなく、北海道から流れて来たようです!

この藤原三代を滅ぼしたのが源頼朝(みなもとのよりとも)ですから、東北地方には鎌倉時代以前に既に仏教が広まっていたのです。その仏教は、おそらく征夷大将軍として奈良方面から遠征した都人たちやお付きの者たちが持ち込んだのではないかと思います。
征夷大将軍といえば坂上田村麻呂が有名ですが、彼は二代目で、794年に一代目の大将軍に任命された大伴弟麻呂(おおとも の おとまろ)の副使(副将軍)でした。

「北海道・仏教」でネット検索したら北大の教授が執筆した本が見つかりました、税込みで10,800円です。
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その目次がネットにも掲載されていましたので、これをみると、
第一章 中世仏教の歴史的前提―古代北奥羽と夷島
  第一節 「蝦夷」の語義の変容  
  第二節 北奥羽の覇者と蝦夷島  
  第三節 古代北奥羽の宗教世界
  (以降第6章までありましたが省略します。)
とありますから、北海道の仏教は藤原氏が住む東北から、海を渡った人々が持ち込んだのが最初でしょう。人々はまず、津軽半島から津軽海峡を越えて松前に住み着きました。
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また江差には北海道で最古とも言われる神社のひとつ姥神大神宮(うばがみだいじんぐう)があります。社伝によれば建保4年(1216年)の創建で、元々はアイヌが自分たちの神を祀るために造ったという説もあって、その場合、年代は不詳だが蝦夷地で最古の起源をもつ神社ということです。
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調べていくと「モンゴル人はアイヌの宗教をいかがわしいものとしていたようだ」との記事がありました。アイヌはモンゴルによって征服された、ということのようです!

えぇ?アイヌがモンゴルに征服されたってどういうこと???とあなたも驚いたでしょ?

で調べてみたらWiki「モンゴルの樺太侵攻」が見つかりました。
「13世紀半ばから14世紀初頭にかけて断続的に行われたモンゴル帝国(元朝)による樺太(サハリン)アイヌ(骨嵬)への攻撃を指す。史料が少ないこともあり、その実体には不明な点が多い。同時期にモンゴルによって日本の九州北部に対して行われた元寇(文永の役・弘安の役)と比較されて「北からの蒙古襲来」「もうひとつの蒙古襲来」「北の元寇」などと呼ばれるが、両者の間に関連性があるかどうかは疑わしい。」

つまり、アイヌは樺太にも住んでいたのだが、中国・元の攻撃にあって引き下がり、南からは奈良や京都、新しくは江戸時代、今の東京に置かれていた政府からの侵略を受けて苦境の中にいた、ということになります。

この、北海道の原住民ともいえるアイヌの宗教とはなにか?ネットによれば次の通りです。
<アイヌの宗教>
「アイヌは東アジア古種族の一つで、昔は少なくとも北日本全土にいたと考えられる日本原住民族。今は少数が北海道に住むが、混血化が進んでいる。その宗教は、万物に霊魂を認めるアニミズム(注1)の立場に立つ。どこにでも善神と魔神がいると考えるが、宇宙は天上の神の国、地上の人間の国、地下の死者の国から成ると考え、天上には日神・月神・国造神などが住み、地上には人間と神とが共生し、地下は死者が住む平和な世界と、魔神の暗黒の世界とがある、と考えている。諸神は認めるが、中に最高の統一神のような神は立てない。キツネもクマも魚も鳥もみな神の仮の姿であり、すみかである神の国から地上界(人間界)に来ているのだと解釈し、人間が、これらを殺すと、仮の姿から離れ、魂は神の国へ帰るのだとしている。イオマンテ(熊祭・熊送り)などはそれである。人は死んでも現世の生活が連続されると考えている。叙事詩ユーカラは、神々や英雄についての物語が多い」
(注1)アニミズム【animism】
「動植物のみならず無生物にもそれ自身の霊魂(アニマ)が宿っており,諸現象はその働きによるとする世界観。 E ・ B ・タイラーは,これを宗教の原初的形態と考えた。精霊崇拝。霊魂信仰」

つまり自然界にある諸物・諸現象を「神」と崇(あが)めていたアイヌの「蝦夷地」に入り込んだよそ者が仏教や天照大神などの神道を持ち込んだのですが、これらの宗教を持ち込んだ人達は、宗教を広めるために北海道に住んだのではなく、土地を求めて、魚を求めて、生活を求めて移っていった人達で、狂信的な仏教徒などではありませんでした。その上、住んでみると北海道はとても寒い!!!洞窟を掘ってそこに暮しでもしたら凍え死んでしまいます。

よって最初に提示した質問と解答にもどると
質問
「何故、北海道には仏教徒が自ら掘って、そこで修行した洞窟はないのか?」に「何故、北海道には磨崖仏すらないのか?」も付け加えます。
解答
「狂信的は仏教徒がいないから」という上に「寒すぎて洞窟を掘るどころではなかった!磨崖仏すら彫るような余裕もなかった!」も付け加えておきたいと思います。

最後に、皆さんも聞いたことがある「カムイ」についてのWiki情報をご紹介しておきましょう。
Wiki;カムイ
「カムイ(kamuy, 神威、神居)は、アイヌ語で神格を有する高位の霊的存在のこと。アイヌ民族の伝統的信仰は日本神道に近いとする説もあり、その場合、多神教に分類される。カムイが日本語のカミと共通起源の語彙(ごい)であるとする説もある。日本語の「カミ」と同様、「霊」や「自然」と表現してもおかしくない(キリスト教の神のような唯一絶対の存在ではない)。日本神道の「八百万(やおよろず)の神」も、アイヌの信仰文化と同様の「アニミズム」の特徴があるという説もある。」
(白戸三平:カムイ外伝より)
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Yesterday Once More with Lyric
https://www.youtube.com/watch?v=RR1v3MZcHDw
お知らせ
古いブログで操作ミスによって消去してしまった写真があるものについては、復活版を作成しました。
ご興味がありましたら、該当ブログの巻頭をご確認下さい。
明日(21日)カンボジアのアンコール・ワットに出発します。何か不思議を見つけてご紹介したいと思いますが・・・どんなんでしょうかねぇ、ご紹介したくなる不思議があれば嬉しいんですが。
(完)
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