Mysterious Questions In The World

世界のミステリーをご紹介します。

mh徒然草35:新幹線が過疎化を加速する?

昨日(3月14日)北陸新幹線が開通しました。東京・金沢間は最短で2時間28分とのことですが、ネット時刻表で調べると、東京14:24発かがやき531号は金沢着16:55で、所要時間2時間31分、料金14,120円です。
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金沢の知人によれば、14日の開通日、新聞はお祝い記事や広告で分厚い特別版だったようで、新聞受けに入り切れなかったとのことでした。

途中駅の長野や富山といった比較的大きな都市は大きいプラス効果があるのでしょうが、停車駅のない田舎町は、東京に出る時は若干便利になるものの、頻繁に東京に行く用事がある人は少なく、結局、プラス効果は小さいのではないでしょうか。

移動時間の短縮は日本経済に大きなプラス効果を与えると思います。ファスナー(ジッパー)で世界的に有名な企業YKKは北陸新幹線の開通を見込んで早目に本社機能を東京から富山に移しているようで、TVインタビューを受けた総務の人は「東京では通勤で3時間だったが、富山に移ってからは車10分で会社に行けるので家族との団欒時間が増えてよかった」と喜んでいました。富山の新鮮な山や海の幸、澄んだ空気など、東京では高根の花だったものが、簡単に、安く手に入るようになり、自然味が溢れる生活を満喫しているのではないでしょうか。

住むなら、空気が汚く、人混みばかりで、せかせかした東京などより富山や金沢の小都市のほうがずっと快適だろうという気がしますが、人間の幸せというのはそんな単純な観点や物差しで測(はか)ることが出来ないのはご承知の通りです。

東京が近くなり、観光客が大勢来てくれるのではないか、との期待もある一方で、金沢や富山を離れて東京に移る人が多くなって、過疎化が加速するのではないか、と心配する人は大勢います。調べてみましたが、これは決して杞憂ではなく、直ぐに現実のものになると思います。

都市人口推移をキーワードに検索すると総務省HPに「特集 ICTが導く震災復興・日本再生の道筋」なる資料があました。
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(出典)国土交通省国土審議会政策部会長期展望委員会「国土の長期展望」中間とりまとめ

それによれば1970年には日本総人口の23%が暮らしていた東京圏(東京、神奈川、埼玉、千葉辺りの関東平野一帯のことかと思います)の人口は2050年には33%になるというのです。1.5倍です!
大阪や名古屋近辺の人口は横ばい、東京・大阪・名古屋を除く人口は54%から43%に減少します。

これを少し厳しく、皮肉っぽく言うと、日本が近代化すればするほど、自然との縁が薄い東京に住む方が暮し易い、となります。

東京には仕事や娯楽施設や交通網が集中していて生活費の確保が容易な上に便利です。山や海の幸がそこら中にころがっているってことはありませんが、お金を出せば金沢から冷凍車で運ばれた海の幸もばかりでなく、沖縄や北海道の幸も手に入れることが出来ます。

四国・徳島の過疎化した田舎町がインターネット環境を整備し、安い料金を提供してIT企業を誘致し、ベンチャーが進出している、というニュースがありました。
ICTはInformation & Communication Technologyの短縮abbreviationですが、徳島県では「愛(I)し(C)て(T)」徳島、のキャッチコピーで情報関連企業の進出を誘致する運動を展開しているようです。

情報網や交通網が発達すると、どこにいても仕事ができる人が増えるので、過疎化にブレーキがかかると思いきや、徳島県のように特別のキャンペーンをやらないと過疎化は加速する、というのが現時点での結論だと言ってよいでしょう。

過疎化を止めたければ情報網や交通網の整備・改善を止めればよいとの逆説が成立しますが、これでは都会も田舎も不便で仕方ないでしょうから、やはりICTや移動手段の更なる改善は推し進めるべきでしょう。その結果、過疎化したら、過疎の町や村の生き方を変えることを考える、というのが筋で、過疎化を止める方法を考えるのは無理筋です。

いずれ誰もが年を取るわけですが、老後は子や孫に迷惑をかけずに暮らそうとなれば、老人ホームに入るのが好いと考えていて私もそのつもりでいますが、老人ホームって不足しているようですねぇ。お金がないと良い老人ホームに入れないようだし、その一方ではお金がある人は、公共の安い老人ホームに入る権利はないというような話もあるようですが、いずれにしても老齢化が進む日本には、老後をゆっくり楽しめる老人ホームは少ないようです。老人ホームなんて入りたくない!っていう老人も多いようですが、それは、取りも直さず、入りたい老人ホームが少ない、ってことです。

としたら、新幹線で東京から2時間の、過疎化した、しかし、海や山の幸が一杯の町や村に老人ホームをたくさん造ってくれたら、人生の最後は海の見える部屋で暮らしたい!という私の夢も叶うというものです。近くに温泉でもあれば、更に好いですねぇ。5,6年前でしょうか、伊豆・下田を訪れると丘の上の温泉付きマンションが安く売り出されていました。もしこのマンションが老人ホームにでもなっていてくれていたら真剣に考えさせてもらいたいと思います。

新幹線の開通とは関係がありませんが、東北・三陸では震災後の過疎化が深刻です。陸の孤島とも思えるような三陸海岸沿いの小さな町が、津波対策だと称して、海が見えなくなるような高い防波堤を築いたりしたら、自らの命を縮めることになるのは自明の理でしょう。過疎化が嫌だからそれに対抗する案を考えたり、津波が怖いから、津波に対抗する防波堤を築いたりする発想では過疎化や津波に押しつぶされることは必至だと思います。過疎化や津波を受け入れ、それと共に生きる方法を考えることが求められているのではないかと思います。

なお、北陸新幹線開通で、富山や金沢といった都市部では人口増加するのでは?との淡い期待をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、減少するでしょう。東海道新幹線では東京の人口は増え名古屋、大阪の人口は横ばいです。名古屋や大阪より弱小の金沢や富山は、現状維持は不可能でしょう。
♫ Scottish Music - Loch Lomond ♫ LYRICS
https://www.youtube.com/watch?v=eCZXUxkuOZg
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全くの蛇足ですが、実は私、この歌のロッホ・ロモンド(Lochは現代英語でLake:湖)を訪れたことがあるんです、羨ましいでしょう!20代の後半だったと思います。工場進出の候補地調査をする10人程のチームの末席に加えてもらい、スコットランド、アイルランドを3週間ほど旅行しました。スコットランド庁やアイルランド政府の手回しで、行く先々でVIP待遇を受け、史跡や由緒ある建物、長い歴史をもつ伝統的なパブなどへも案内してもらい、今も記憶に残る思い出深い旅のひとつです。幸せ者だと思います。
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