Mysterious Questions In The World

世界のミステリーをご紹介します。

mh徒然草―54: 日本の漁業

今日8月5日、NHK朝7時のニュースによれば今年のサンマは昨年に続いて不漁とのこと。漁獲量はめっきり落ちて、15年程前の2百分の1(!)くらいのグラフが映し出されていました。サンマは庶民の高嶺の花の魚になりつつあるようです。

日本のサンマ漁獲量激減の理由は明確です。日本は小型船で近海のサンマを狙いますが、中国、韓国、台湾は、公海で操業します。台湾では高雄が主な母港のようですが、そこで20社を束ねる社長をNHK記者がインタビューしていました。全長70m位の漁船が完成し、内部を見ると冷凍室です。台湾にはこのサイズの漁船は90隻以上あるようです。公海での操業方法ですが、船を使い分けています。網(あみ)などを使って魚を獲る漁獲専門船は公海上に半年ほど滞留し、漁獲だけ行います。一方、搬送専門の冷凍船は、漁獲専門船を巡って魚を自船に移し替え、台湾に持ち帰ります。こうして、沢山の船が遠い漁場で半年間も駐留したまま操業に専念するので漁獲量は上がります。移動は少ないから燃料の無駄もありません。一方、獲(と)った魚は大型冷凍船が回収して持ち帰りますから新鮮です。その結果、台湾ではサンマ1匹が40円くらいの安さとのこと。このようにして回遊魚のサンマのほとんどが公海上で効率よく大量に捕獲られてしまい、日本近海に来る魚の数が激減しているのが日本のサンマ漁の衰退原因だといいます。

日本のサンマ魚漁船は小型船ばかりでサイズは台湾の漁船の50分の1程度です。取った魚は直ぐに港に持ち帰らねばならないし、遠くまで出かけると燃料費が嵩(かさ)むから商売にならないということで、近海でしか操業しないんですねぇ。

日本の漁業を守ろうと、政府は、太平洋を囲む各国と北太平洋漁業協定を結び、資源保護を根拠に各国の漁獲量を規制しようと働きかけているようですが、いつ、どんな方向の決着が得られるか、見通しは全く立っていないようです。仮に資源保護となれば、近海での漁業はできなくなる可能性すらあります、国別に漁獲量を決めるっていうのなら日本の取り分も今より増える可能性はありますが。

日本の漁業は後継者がいないこともあると思うんですが、漁業に投資できる人や資金が少なく、結局、衰退していくしかないと思います。鮪(マグロ)も、下北半島の大間のマグロでないとねぇ、などと拘(こだわ)る人も多いようですが、大海を回遊しているうちに中国や台湾、韓国に先取りされて大間のマグロ漁獲高も減り、国産(?)マグロはどんどん高価になって、庶民は「中国産だけど仕方ないか」などと愚痴をこぼしながら、それでもあまり安くない輸入の冷凍マグロを買って食べることになります。

TPP環太平洋連携協定Trans-Pacific Partnershipは各国の利害が対立して譲らず、共同会見も開けぬまま会合が終了しました。米(こめ)はどうするか、秋刀魚やマグロはどうするか、など自国の都合だけで決まらないことが明らかになりつつあります。世界の中で日本の立ち位置をどのようにしたらよいか、日本の農業や漁業をどうするかを、農業や漁業の苦労を体験したことがない人の集団である国会や官庁に任せておくと、農民や漁民は飼い殺しで、補助金を恵んでもらって暮らしているうちに後継者は育たないまま衰退してしまうと思います。ならばTPPの理想である「関税ゼロ」を目指し、それでもやっていける農業や漁業を育成することを考えるべきだと思いますが、それには自由競争が前提ですから、ああしちゃだめ、こうしなけりゃだめ、など手かせ足かせの規制が多い日本では、とてもやっていけないよ、ってことになり、なんとも仕様がありません。

安くておいしい魚や、果物や、野菜を食べながら少ない年金で暮らしてゆくなら、やっぱ、日本脱出以外の解はなさそうです。

NHKニュース記事のオンライン版は次のURLでご確認下さい。
「サンマに異変 「公海」で何が…」
http://www.nhk.or.jp/ohayou/marugoto/2015/08/0805.html

Elvis Presley - My Way (with lyrics)
https://www.youtube.com/watch?v=PP8HO9TGkbw
(完)
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日本難民よ 何処へ?

| URL | 2015-09-13(Sun)08:34 [編集]