Mysterious Questions In The World

世界のミステリーをご紹介します。

mh徒然草123:ポピュリズムの台頭


今日は12月5日。二日後は、延び延びになっていた親不知の抜歯入院です。

昨日のニュースによれば、オーストリア大統領選挙では3%の僅差で難民受け入れに柔軟な候補者が右翼候補をしりぞけました。しかし、イタリアの憲法改正国民投票では、ポピュリズムを煽(あお)るコメディアンが率いる5つ星運動が改正反対(No!)を訴え、改正は大差で否決されて、首相は公約通り辞任表明しました。

トランプ氏の当選以降、巷では “ポピュリズムこそが、大衆の意思で、従って民主主義だ”という意見が幅を利かせているようです。

しかし・・・ポピュリズムは大衆の意見を代表しているとはいえ、その本質は、自分たちさえよければ他の人はどうでもよいという利己主義です。ヒットラーを生み出した当時のドイツはポピュリズムに酔いしれ、その結果、他国ばかりかドイツ国民の多くが亡くなる悲惨な運命を辿りました。ロシアのスターリンや、レーニンの共産主義運動も、毛沢東の文化大革命も、当時の国民の多くは熱狂し、支持したのですが、振り返ってみれば大きな間違いだったことは、誰しも認めるところです。

ポピュリズムに対する反省から、世界は国際協調を軸に民主化を進めて来たのですが、ここにきて、ポピュリズムこそが民主化だという意見が出てくると“歴史は繰り返す”という格言が頭をよぎります。

ある評論家は、ポピュリズムの特徴は“NO!”と言うことだと言います。“TPP環太平洋自由貿易協定はNOだ!”“難民受け入れはNOだ!”“既存の政治はNOだ!”という具合です。しかし、大衆に判りやすいメッセージで、ポピュリズムを煽(あお)り立てる人たちは、問題を指摘しても、解決策は提案しない、と批評していました。なかなか的を射た見識だと思います。

ブログでフランスの経済学者ピケティ氏の経済論をご紹介しました。
「“r>g(resource>gross)”つまり株や不動産から得られる不労所得利益率“r”が、働いて得る労働所得の伸び率“g”を上回ると、金持ちは働かずして資産を増やし、貧富の差が拡大する。過去からのデータを調べると、今はr>g の流れの中にある。」

民主化された国では、国民投票で国策や代議員を決めますが、1票の重さは収入と無関係です。r>gで貧富の差が拡大している今、数を増してきた貧しい人々の意見が国を動かそうとしているのです。この、貧しい人々を煽(あお)って、現状を“NO”と言って否定し、その反動で政権を得ようというのがポピュリズムです。

しかし・・・ポピュリズム政権は貧乏人を幸福にするでしょうか?

その答えが“NO”であることは歴史が証明しています。ヒットラーやレーニンや毛沢東や、最近ではタイのタクシン首相やベネズエラのチャペス大統領もそうだと思いますが、一時は過半数をしめる貧しい国民から熱狂的支持を得ても、結末は国民の願望とは異なりました。“そんな能書きはどちらでもいいから、兎に角、現状を変えてほしい”というのが貧しい人々の悲鳴ですが、既存政治家が耳を貸すことはありません。彼らは資産家に属し、貧しい人たちに富みを分配する考えは毛頭ありません。考えるのは株価を上げることで福祉の充実ではありません。

先週、カジノ法案が衆議院を通過しました。ネットのコメントを見ると、国民の大半は“国会議員は他にもっと議論すべきことがあるだろうに”と批判的ですが、政治家が強引に進める以上、そこには政治家に都合がいい結末があるのに違いありません。

今、人々は経済最優先の政治に振り回され、ならば自分も資産運用してもうけようと考えだしています。拡大解釈させて頂くなら、僅かな資産を運用しているmhも資産家のお仲間です。ニュースでは、必ず円相場や株価の動向が伝えられています。ギャンブルだって何だって、経済が潤えばどぅってことはない、という考えが蔓延(はびこ)っています。このままではピケティ氏が指摘するように、貧富の差は拡大を続け、世界はポピュリズムに向かって突き進むのでしょうが、ポピュリズムが貧しい人が希望する世界を実現することはなく、資産家も資産を危険に晒すことになるのです。ポピュリズムの結末は、集団自殺ともいえる悲劇だとmhは思います。

で~、この結末を回避する手段、つまりポピュリズムに陥らない秘訣ですが・・・

そんなもの、あるの?ってお思いかも知れませんが・・・

一つだけあります。

貧富の差を縮小してくれるだろう政治家を国会に送る。これだけです。
残念ながら、そんな立候補者が見当たらない時は、二世議員ではない若手に投票しましょう。青雲の志を持っている可能性が高いですからね。

Westlife - I Have A Dream (With Lyrics)
https://www.youtube.com/watch?v=c_PoDIiGFqg

(完)

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