Mysterious Questions In The World

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mh徒然草:慰安婦問題合意のゆくえ


今日は5月11日(木曜)です。
昨日、韓国では文在寅(ムン・ジェイン)氏が新大統領に就任しました。TVで流されていた経歴によれば、朝鮮戦争から逃れ、対馬近くの島に隔離されていた両親から生まれ、貧しい暮しの中で苦労しながら司法試験を通過した人物とのこと。彼の主張をTVで見聞きしていると、立派な人物のように見受けられました。苦労を経験した人は苦労している人の気持ちを理解でき、従って韓国の民主化は進み、貧富の差は縮小し、日韓関係も改善するだろうというのがmhの見立てですが、マスコミや政府には、日本に不都合な人物で、今後のトラブルが予測されるとの見方が多いようですね。

例えば岸田外相に言わせれば“最終的かつ不可逆的”な慰安婦に関する日韓合意については、文大統領は見直しが必要との考えを持っているようで、以前ブログでもご紹介しましたが、mhの考えも、元々から、韓国民にとって納得できるものじゃあないだろうと思っていましたから、やっぱりね、って感じですが、マスコミや日本政府の見解は、韓国に非があるという立場のようです。

2015年12月28日に韓国で行われた日韓両外相共同記者会見での両外相の発表内容を外務省ホームページで見つけましたので確認してみましょう。
そして重要な点は、合意事項は、外相の記者会見での発表事項であって、これ以上でもこれ以下でもないということです。つまり、記者会見で発表された内容に関する合意文書はないし、発表されなかったことは、当然ですが、何の合意もないということです!国家間の約束事で、記者会見声明以外に公式文書がないっていうのはかなり異例じゃあないかと思います。なんでそうなったのか?お釈迦様が仰るように因果応報で、かならず理由はあるんですが、今回はそれを探求する旅は見送って次に進みます。

肝心の記者会見での声明を、外務省のホームページに掲載されている全文でご紹介しましょう。くどいよのですが、これ以上でもこれ以下でもありません。

1 岸田外務大臣
 日韓間の慰安婦問題については,これまで,両国局長協議等において,集中的に協議を行ってきた。その結果に基づき,日本政府として,以下を申し述べる。
(1)慰安婦問題は,当時の軍の関与の下に,多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり,かかる観点から,日本政府は責任を痛感している。
 安倍内閣総理大臣は,日本国の内閣総理大臣として改めて,慰安婦として数多の苦痛を経験され,心身にわたり癒しがたい傷を負われた全ての方々に対し,心からおわびと反省の気持ちを表明する。
(2)日本政府は,これまでも本問題に真摯に取り組んできたところ,その経験に立って,今般,日本政府の予算により,全ての元慰安婦の方々の心の傷を癒やす措置を講じる。具体的には,韓国政府が,元慰安婦の方々の支援を目的とした財団を設立し,これに日本政府の予算で資金を一括で拠出し,日韓両政府が協力し,全ての元慰安婦の方々の名誉と尊厳の回復,心の傷の癒やしのための事業を行うこととする。
(3)日本政府は上記を表明するとともに,上記(2)の措置を着実に実施するとの前提で,今回の発表により,この問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する。
 あわせて,日本政府は,韓国政府と共に,今後,国連等国際社会において,本問題について互いに非難・批判することは控える。

2 尹(ユン)外交部長官
 韓日間の日本軍慰安婦被害者問題については,これまで,両国局長協議等において,集中的に協議を行ってきた。その結果に基づき,韓国政府として,以下を申し述べる。
(1)韓国政府は,日本政府の表明と今回の発表に至るまでの取組を評価し,日本政府が上記1.(2)で表明した措置が着実に実施されるとの前提で,今回の発表により,日本政府と共に,この問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する。韓国政府は,日本政府の実施する措置に協力する。
(2)韓国政府は,日本政府が在韓国日本大使館前の少女像に対し,公館の安寧・威厳の維持の観点から懸念していることを認知し,韓国政府としても,可能な対応方向について関連団体との協議を行う等を通じて,適切に解決されるよう努力する。
(3)韓国政府は,今般日本政府の表明した措置が着実に実施されるとの前提で,日本政府と共に,今後,国連等国際社会において,本問題について互いに非難・批判することは控える。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/na/kr/page4_001664.html

これを補足する情報をWikiから抜粋すると次の通りです。
「日韓両政府は2015年(平成27年)12月28日の日本の岸田文雄外務大臣と大韓民国の尹炳世外交部長による外相会談後に行われた共同記者発表で、慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認すると表明し、岸田外相は「当時の軍の関与のもとに多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、日本政府は責任を痛感している」と強調、「安倍晋三首相は日本国の首相として、改めて慰安婦としてあまたの苦痛を経験され心身にわたり癒やしがたい傷を負われた全ての方々に心からおわびと反省の気持ちを表明する」と語り、尹外相は「両国が受け入れうる合意に達することができた。これまで至難だった交渉にピリオドを打ち、この場で交渉の妥結宣言ができることを大変うれしく思う」と述べ、韓国政府が元慰安婦支援のため設立する財団に日本政府が10億円拠出し、両国が協力していくことを確認した。会談では、日韓両政府が今後国際連合などで、慰安婦問題を巡って双方とも非難し合うのを控えることも申し合わせが行われた。この合意の内容については、日韓で公式な文書を交わすことは行わず、日韓の両外務大臣が共同記者会見を開いて発表するという形式で行った。」

外交文書が交わされない不可解な手順を踏んでいる約束ですが、外相として公の場で発表した以上、両国には内容を守る義務があるのは、誰が考えても当然でしょう。

で~どちらかと言えば日本は守っています。日本に必要な具体的な行為は、韓国が設立した財団に事業資金を支援するだけですからね。金額は声明文中にはありませんが、10億円だったようです。一方、慰安婦像の撤去を含めた、過剰行動を見直す、という韓国側の約束は実現していません。最善は尽くしているのでしょうが、結果としては匙(さじ)を投げてしまった感すらありますから、外相声明に照らし合わせてみる限り、韓国の対応は誠意に欠けていると思います。

そもそも、mhに言わせれば、合意内容もさることながら、合意に至る経緯が不透明ですね。何よりも、慰安婦と言われている人々との間で事前の討議が十分行われた上の外相会見じゃあないんです。慰安婦たちは会見の後で合意事項の説明を受けたんですね。

で、大統領が変れば、いや、大統領が変らなくても、両国の考え方や事情が変れば、合意事項の破棄、見直しをするのは問題ないと思います。記者会見声明にも、合意事項の見直しや破棄は認めないという制約はありません。およそどんな国家間の合意書にも、その最終項あたりに見直し条項が付記されていて“片方が見直しまたは放棄を要求したら、双方で見直し協議をし、要求から半年経過後でも、見直し合意に至らなければ、当初の合意事項は全て破棄される”といった約束がなされるのが普通です。今回の合意では、見直しついて何の制約も設定されていませんから、どちらかが見直したい、破棄したい、と相手に伝えたら、その瞬間に、従来の合意は実質無効、または破棄されても手続上の問題は何もないと言えるでしょう。

で~新大統領は、大統領選の公約で、この慰安婦合意を見直すか破棄すると宣言しました。他の対立候補も全員が同じ見解でしたから、日本側も、選挙後には慰安婦問題の合意について韓国から見直し・破棄の申し出があるだろうくらいのことは当然、想定しています。

しかしです。次のようなネット記事があるんですね。
見出:「反日」文大統領に日本政府は・・・
フジテレビ系(FNN) 5/10(水) 18:38配信
「2015年の慰安婦問題に対する日韓合意について、文在寅(ムン・ジェイン)新大統領は見直しを訴えてきた。日本の政府高官は、「再交渉には、1mmも応じる用意はない」と話していて、こうした要求には取り合わない構え。日本政府は、日韓合意をアメリカが評価する声明も出し、二重の鍵をかけていた。この合意は日韓関係の基盤であると新政権にあらためて主張していくことにしている」

“韓国からの再交渉の要求がきても応じない”って言っている日本の政府高官が誰かは知りませんが、こんな阿呆な人物が高官を務めている政府は無能と言えるでしょう。日本の合意などなくたって、韓国は見直しを申し込めるし、それを日本が門前払いするなら、韓国は一方的に合意を破棄すると通達すれば済むわけですからね。その時は、既に使ってしまっただろう日本政府からの支援金10億円は、日本から要求があれば返却しなきゃあいけないと思いますが、大した額じゃあありません。

日本がぐずぐずしていたら、文大統領は、10億を返却し、慰安婦合意は一旦、全てなかったものとする、と言ってくるんじゃあないかと思います。それは外交的に見ても異常とは言えません。日本が再交渉を認めないなら、その行為こそが異常です。

日本の外交姿勢は、特に韓国に対して、異常だと思います。韓国人を馬鹿にしている、見下している、と言えるのではないでしょうか。でなければ「再交渉には、1mmも応じる用意はない」なんて発言が日本政府の高官から出る訳がありません。そんな日本人が外交官として韓国と折衝しても、お釈迦様にお伺(うかが)いを立てるまでもなく、相手の心を開くことも掴むこともできないのは自明の理といえるでしょう。
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Sergio Mendes & Brasil 66 - Mas que nada
(introduced by Eartha Kitt / Something Special 1967)
https://www.youtube.com/watch?v=BrZBiqK0p9E
「マシュ・ケ・ナダ(Mas Que Nada)」は当時のサンパウロのスラングで「まさか」「なんてこった」「やなこった」等と言う意味。スペイン語の「Más Que Nada(最高)」と言う意味と混同されている。
(完)

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