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サハラの不思議

サハラの不思議   8月18日(月) Mystery Hunter

サハラはいつ、どのように生まれたのか?

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面積が日本の10倍以上ある、広大な砂漠。
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東西約5300km、南北約2200km
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サハラはアラビア語で「砂漠」を意味する。
英語では「The Sahara」で、一般的にはThe Sahara desert(サハラ砂漠)とは呼ばない。


サハラ北東端のカイロ近郊にあるギザのピラミッド。
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その石の40%からは海の生物の化石が見つかる。
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ラテン語で小さな硬貨という名の貝の化石。4千万年前のものだ!
サハラで採取された石だ。サハラがかつて海だった証拠だ!

エジプトには化石の谷「ワディ・エル・ヒタン」がある。世界で最も化石が見つかる場所だ。
鯨の骨もある!
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3千6百万年前に絶滅した鯨だ。
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マングローブの根も見つかる。かつては浅瀬だったのだ。
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浅瀬で子供を育てれば大きな外敵が少なく食料も豊富で生き残る確率が高い。
そこに劇的な変化が起きた。だから海の動物の子供の化石が多い!

アフリカ大陸の中南部にはマングローブや湿地帯、熱帯雨林が広がっている。
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しかし、サハラでは水はほとんど見つからない。

太古の時代、サハラはアジアと大西洋を繋ぐ海の底にあった。
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テシスと名付けられた海だ。そこに陸地が出現してサハラが出来たのだ。
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問題はいつ陸地が出現したのかだ。

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アフリカ大陸プレートはマグマの動きでヨーロッパ大陸の方向に動いている。
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ある時、テシスの海底が褶曲して陸地が出現した。
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水が閉じ込められ湖が出来た処もあった。
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2つのヒント:海の生物の化石と鯨の骨

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サハラが出現したのはいつなのかを、どうしたら正確に知ることが出来るのだろう?
誰も予想していなかった所からヒントが得られた。
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サハラはデザート・ベルトに位置している。北回帰線の一帯だ。
ここでは、強い風と澄んだ空気が乾燥を加速した結果、サハラ、中近東、ゴビ、さらにはアメリカの南西部で砂漠が生まれることになった。
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エジプトとスーダンの国境に広がる白砂漠
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風化の程度から1百万年以上は経過したと見られている。
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風は砂を運ぶ。細かな砂塵を巻き上げる。
砂丘は5階建てもの高さになり、風で形を変えながら毎年15mの速度で動いていく。
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細かな砂塵は大西洋まで飛んで海底に堆積していった。
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1995年,アフリカ西海岸近くで海底のボーリングが始まった。
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表面は砂の層だが、掘り進むと砂粒がない地層に行きつく。
3百万年前の地層だ。
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ということは、サハラの形成は3百万年前に始まったと考えて好い!
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新たな2つの証拠からサハラ形成時期が明確になった!
ヤーダンYardangから1百万年以上前、海底地層から3百万年前が導かれた。

新たな証拠は宇宙からも見つかった。
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1981年、地下5mまで探査可能なレーダでサハラを調査した。
すると古代の川が見つかった。
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3百万年前にサハラは出現した。しかし、水の回廊は残っていたのだ!
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その痕跡はリビアの砂漠で確認できた。
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幾つか形成されていた「メガレイク」(巨大な湖)の跡だ。
淡水で生息する貝の化石も見つかった。炭素年代測定で9万年前のものと判った。
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気象変動で乾燥が進んで砂漠になったのは間違いない。火山の噴火、隕石衝突などで太陽光が遮断されたことが原因の可能性もゼロではないが、その兆候を示す証拠は見つかっていない。

とすれば、考えられる原因は地球の公転軌道や地軸のウネリだ。
雨季と乾季は2万年周期で繰り返す。(mh:詳細は最後の段で紹介します。)
雨季なら草原に、乾季なら砂漠に変化する。
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メガレイクの跡には貝の化石以外に動物の骨も見つかった。
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水を飲みに来たのだ。
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その動物を襲う動物もいた。人間だ。
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9万年前。人類はアフリカから世界に拡散していった。どのルートを採ったのかは明確ではないが、死の土地サハラを通って移動したと考えるのは無理があった。南を迂回したのだろうとの見方が主力だった。
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しかしメガレイクを伝い地中海に出て、海岸沿いに拡散した可能性も出てきた。
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メガレイクがあった辺りのオアシスにはシクリッドという淡水魚が見つかる。
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この淡水魚はサハラの遥か南、熱帯雨林の向う側のタンガニーカ湖にもいる!
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   (タンガニーカ湖:ナイル上流のビクトリア湖(丸型)の南西の細長い湖)
サハラを泳いで来たのだ!水で繋がっていたのだ!
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新たな2つの証拠:
メガレイク跡の淡水に生息する貝の化石、淡水魚シクリッドがオアシスに棲息する不思議。

9万年前に淡水はあった。砂漠を横切る水の回廊もあった。
が、これが突然消滅する気候変動は本当に起きたのだろうか?

エジプトの学者が驚くべき発見をした。

その切掛けとなったのはリビアの砂漠で見つけた石のサークルだ。
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住居だったに違いない。いつ頃のものか?
近くにビーズのようなものが見つかった。明らかに人間が造ったものだ。
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ダチョウの玉子の殻で出来ていた。ブレスレットかネックレスに使われたのだろう。
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炭素年代法によると7千年前のものだった。
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メガレイクの湖底がこの辺りにあった時、多くの動物や人間が住んでいたのだろう。
動物と人間の形跡は複数の場所で見つかった。
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象、カバ、ガゼルの骨も見つかった。
ある洞窟の壁で、人が水泳している絵も見つかった!
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メガレイクがあった湖畔には墓も見つかった。
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10~6千年前の遺骨だ。

改めて大西洋の海底でボーリング採取した土壌を調べると、ある時期を境に土壌の色が突然変化していることが判った!
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1インチが2千年だから、色の変化は2百年程度の間に起きたことになる。短期間で気候が大きく変化した証拠だ!

居住跡近くの洞窟。
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山羊の糞も見つかった。
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人の手形も洞穴の壁に描かれている。
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雨を願う絵も見つかっている。人が暮らしていたのだ。しかし、急速な砂漠化で住居を捨てて移動していったのに違いない。
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新たな2つの証拠:
ダチョウの玉子の殻から出来たビーズ:7千年前には人が家畜と一緒に暮らしていた。
大西洋海底の土壌の質の突然の変化:2百年という短期間に気候は大きく変化した。

サハラの地中には原油が眠っている。20世紀になって発掘が盛んになった。
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そのボーリング中に水脈が見つかった。
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水温は65℃。水源が深いので水は地熱で加熱されているのだ。
ポンプで汲み揚げて人工のオアシスが出来た。
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地中のサンドストーンという砂岩に閉じ込められて眠っていた水だ。

水が自然に湧いて出るオアシスもある。
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衛星の地下探索レーダで広大な地下水源が見つかった。
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ボーリングして水を汲み上げれば砂漠を緑地化できるかも知れない。しかし、数百万年かけて蓄えられた水も数百年で枯渇するだろう。

サハラは死んでしまったのか?
いや、ダイナミックに変化しているのだ!
緑の草原が広がる時はやってくる、地軸が戻ってサハラが雨季になる1万5千年後に!


以上がフィルムの概要です。

(mh補足)
ミランコビッチ・サイクル:
地球の気象変動に関してセルビアの地球物理学者ミランコビッチ(1879-1958)が唱えた周期論で、最近になり広く認められるようになった。
「日射量の変動は、約2万年、約4万年、約10万年という3つの周期で起きる。原因は、自転軸の傾きの周期的変化、自転軸の歳差運動、地球の公転軌道の離心率の周期的変化、だ。」

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地球の自転軸の傾きの変化:
22.1度から24.5度の間を変化する。現在の値は23.4度。周期は4万1000年

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地球の自転軸の歳差運動:
地球の自転軸はコマの首振り運動と同じ挙動を示す。周期は約2万5800年

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地球の公転軌道の離心率:
図は、判り易くするため実際の軌道より極端に楕円化し、離心率も大きくしている。
離心率変化の周期は9万5000年

詳細はフィルム(英語)でお楽しみください。


(サハラの不思議:完)

重要なお知らせ:
5日毎に投稿してきたブログを、今後は次のように変更させて頂きます。

月曜日:不思議記事の公開(朝6時)・・・世界のミステリーを投稿します。
金曜日:Mystery Hunter徒然草(朝6時)・・・気の向くままに思いついたことを投稿します。


これからもよろしくお願い致します。
(完)
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コメント


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私以外のコメントが付いたね~
おめでとう!!

いつも感心して覗いています。
だって、これ同時通訳?速記?
兎に角、こんなに英文解読が出来るなんて・・・尊敬です。

内容は、とっても難しいけど、流石専門的に解説
地球は生きているって言う感じですね。
衛星の地下探索レーダで広大な地下水源が見つかるなんていうのも面白いね。

雨季と乾季は2万年周期で繰り返す・・・
ミランコビッチ・サイクルですか?

確かに最近の台風による被害も関係あるのかしら?
水の力って、恐ろしいですね。

monalisa | URL | 2014-08-20(Wed)16:24 [編集]


サハラを楽しんで頂いたようでありがとうございます。


Youtubeフィルムをブログ化するには5回くらい見直さないといけませんね、私の場合。
英語力は普通。高校では平均点しかとれてません。が、会社に入ってからもラジオ英語会話の聞き流しは毎日続けてましたし、今も朝6時になると目覚ましラジオで番組が流れだし、7時まで、4つの英語番組を朝食の準備をしながら聞き流しています。ということで、耳は慣れてきましたが、単語の意味が判らないものが多く、辞書で調べても直ぐ忘れてしまうので、なかなか上達した、という実感はわきませんが、相手が英語で何といったか、は耳が馴れたので、かなり判るのです。単語も音は判るのです。が、意味が判らないことが多い!特に専門用語や固有名詞が入っていると、ブログ化は面倒ですね。それでも頭の体操になるし、なんといっても、英語力を維持していないとMysterious Questions in the Worldのブログ継続は不可能です!

ということでmonalisaさんも自由時間が山ほど持てるようになったら英語のYoutubeフィルムにチャレンジして下さい。私はPoirot(ポアロ)とSherlock Holmes(いずれもイギリス英語版ですが)を多分、3回位は見直したと思います、50分x50作x2探偵x3回=250時間ですね!

話が変わりますが、イタリアのエトラスカンが紀元前5世紀に行っていた歯牙固定を「はなびら葵」というハンドルネームの30代の歯科医が紹介してくれた資料がメール友達から届きました。ローマ帝国の祖先は偉大でしたね。11月のイタリア旅行は25人集まったようで催行が確定しました。事前の情報収集を始めないといけませんね、そろそろ。忙しくなります。

mystery hunter | URL | 2014-08-21(Thu)09:40 [編集]