ゴスペル(讃美歌)としてアメリカの黒人の間で流行し始めたことになっていましたが、以前Youtubeで見た映画からイギリスが発祥地では?と思ったので、ネットで確認すると次の通りでした。
(Wikiアメイジング・グレイス要約)
作詞者は英国人のジョン・ニュートン (John Newton,1725–1807)。奴隷貿易で利益を得たが22歳の時に嵐に会い、生まれて初めて必死に神に祈り、生還できたのを機に考えが変わった。暫く奴隷貿易を続けていたが30歳で船を下りて牧師の道を歩き始め、1772年、この詩を作った。
作曲者は不詳。アイルランドかスコットランドの民謡を掛け合わせて作られたとしたり、19世紀に南部アメリカで作られたとするなど、諸説がある。
よく歌われる歌詞は次の通り。原作は4番が異なり、5、6番もある。
(mh:4番の最後の句のThenは間違いでThanか?)
(Wiki完)
見逃した番組の前半で曲誕生の経緯(いきさつ)が紹介されていたかも知れません。
番組後半の内容は次のようなものでした。
この曲、というよりも歌詞付きの曲、つまり歌、はアメリカの特に黒人の間で広く親しまれました。時にはジャズ調で演奏されて歌われました。アフリカ系アメリカ人の公民権運動指導者キング牧師(1968年、凶弾により死亡。享年39歳)の、非暴力主義を貫いた黒人の人権獲得運動では活動の象徴にもなりました。
また、政府が白人たちの物欲を満たすために立法化したインディアンのチェロキー族立退き令によって家や土地を追われたチェロキーの人々が、ミシシッピー川を越えて1600kmを辿(たど)ることになった「涙の旅路Trail of Tears」は、この歌抜きでは語れないようです。
次のURLでチェロキーの歌詞による歌と「涙の旅路」の概要(同じページに記載されています)をご確認下さい。
歌の意味は全く分からないと思いますが、きっと心打たれるはずです。
http://matome.naver.jp/odai/2136671191811118001
お風呂で歌う持ち歌のアメイジング・グレイスに人種差別で苦しんだ人たちの悲惨な歴史がしみ込んでいたとは知りませんでした。私が知っていた白人が歌うアメイジング・グレイスは、神が自分を慈悲深く見ていてくれることに感謝する気持ちだけが表現された、ゴスペルというより単なるポピュラーソング、フォークソングでしかないような気すらしてきました、それはそれなりに感動的な歌ではあるのですが。
アイルランド女性ボーカルグループのセルティックウーマン(Celtic Woman;ケルト人の女)でご紹介しましょう。収録場所はダブリンの郊外ではないかと思いますが、スコットランドかもしれません。
アメリカでは今も人種差別で苦しむ人が大勢います。勿論、日本人が差別を受けることもあります、有色人種というだけの理由で。そんな日本にも、白人に対する劣等感の反動か、黒人のみならず、中国人や韓国人、南国の有色人種を差別する人が大勢います。そういう人達の中にもアメイジング・グレイスを聞いて感動する人は多いのだろうなぁ、と思うと、人間とは身勝手な生き物なんだなぁ、とつくづく感じます。
(完)