Mysterious Questions In The World

世界のミステリーをご紹介します。

トレビの泉の近くのアイスクリーム屋の謎

11月25日~12月3日、イタリア旅行をしてきました。最初は楽しく、ナポリ・ポンペイ・アマルフィ⇒ローマ⇒シエーナ⇒フィレンツェ⇒ピサと回ったのですが、ピサからミラノへの移動の最中、バスに残していたバックが盗難にあい、デジカメが無くなってしまいました!バックには、その他にも重要な物が入っていたのですが詳細をご披露するのは控えます。とても大きなロスで気落ちしていますが、自分の不注意を嘆いても惨(みじ)めになるだけなので、早く忘れたいのです。

で、そうそう、今回のブログでの肝心な点をお知らせしましょう。
まず、先週のブログでも紹介したピサの斜塔です。
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上の写真は我が女房殿が彼女のカメラで撮影したもので、私の意図が明確に反映されていないのが残念ですが、よく見れば判るように、傾きを抑制するための8百トンの錘(おもり)は全て取り除かれていて何の痕跡もありませんでした。塔への入場もOKで、最上の鐘楼階にも観光客が見受けられましたが、チケットを買っても30分毎に40人しか入場できず、数時間待ちが予測されたことから、残念ですが登頂は断念しました。

前回のブログでもご紹介した、第2,3階の、腹巻のような補強バンドや、塔を横から支える直径5cmのスチールワイヤーなども見当たらず、塔は静かに傾いたままの自然な姿(?)で佇(たたず)んでいました。

塔の中の螺旋階段は296段で、登り用と下り用の2つがあって、同じく塔の中のギャラリーのようなスペースには、多分、塔の歴史などの写真が展示されているようです。

以上で前回のブログのフォローを終え、今回のテーマ「トレビの泉の近くのアイスクリーム屋の謎」に移りましょう。

まずはトレビの泉を写真でご紹介しましょう。
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こんな大きな、沢山の水を湛(たた)えた泉なのですが、私が訪れた日は、曇り時々雨という生憎(あいにく)の空模様の上、泉全体が保守中で、周辺は工事用柵で囲まれ、写真正面の建物は鉄柱と作業梯子と金属ネットで覆われていて、どんな彫像があるのかすら分からない状態でした。プールは完全に水を抜かれていて、写真の右側から左側にプールの上を横断する作業通路のようなものが鉄柱で組んで架けられていて、私も行列に加わって、この通路を歩いて水のないトレビの泉の上を歩いてみたのですが、ネットや金網で造られた構造物の中を歩いたような映像記憶しか残っていません。例えると、包帯で顔全体をぐるぐる巻きされ、目しか見えない美人を見たような感じです。

イタリアでは、町のあちらこちらで噴水を見かけました。噴水はいずれも広場や王宮などにあるのですが、以前、ローマ帝国の不思議のブログでもご紹介したように、水道橋で遠くから引き込んだ綺麗な水が噴き出す噴水は富と権力の象徴だったので、その名残から、噴水を重要な場所に造る習慣が生まれたのではないかと感じました。恐らく、昔は、住民の各戸には水道などはなく、広場などの噴水や共同水飲み場に行っては飲料水を汲むのが日課だったのではないかと思います。

で、このトレビの泉のある広場から10メートル位の直ぐ近くにアイスクリーム屋があるんです。
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上の写真はGoogle-Earthでやっと見つけた、泉側から撮った路地の写真で、丁度、半ズボンの男の人が歩いているところに、そのアイスクリーム屋があります。
店の上に描かれた看板を拡大すると次の通りです。
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右側は「BAR」、左側は「GELATERIA」です。

まず右のBARですが、これは英語でBarつまり、バー、です。アルコールなどを飲みながら友人と話をする所。英語では「バー」と発音し、アクセント(強勢部)は「バ」に置かれます。

しかしイタリア語では「バール」と発音し、アクセントは「ル」に置かれています。
イタリアのBar「バール」はコーヒーなども飲める、日本なら喫茶店といったところのようで、街のあちらこちらにありました。イタリアには公衆トイレが少ないので、用を足したいとなったら「バール」に入り、3、4ユーロ(5,6百円)でコーヒーを頼んでから店内のトイレに行く、というのが日本人観光客へのお薦めコースのようです。

「BAR」の隣の「GELATERIA」は「アイスクリーム屋」というイタリア語です。
泉に繋がる路地にある、このアイスクリーム屋、これが今回の不思議です!

実は、私たちがトレビの泉を訪れた時、この通りも人であふれていました。また、このお店の前には高さ1.5mくらいの、コーンに入ったアイスクリームの看板代わりのスタンドも立っていて、誰でも直ぐに「アイス屋だな!」と気付きます。ガイドさんによれば、このお店でアイスを買って食べる、というのが観光客のお決まりコースらしいのです。

このお店でアイスクリームを頼むと次のチョイスを聞かれるようです。
1) サイズ:大/中/小。値段は夫々、6,4、3ユーロ。
2) 容器:カップ/コーン
3) 種類:忘れましたが、バニラ/ミント、とかいった具合

で種類の一つは「中田スペシャル」と呼ばれているようです。言わずと知れたサッカー選手の中田英寿氏(現在37歳)の中田です。ネットで調べたら、彼は1998年7月、21歳でイタリアのセリエA・ペルージャへ移籍金470万ドルで移り、当時、イタリアで最も有名な日本人だったようです。

で、何故、ある種類のアイスクリームに「中田スペシャル」という名が付けられたのか?ですが、白いアイスの地に、赤い、多分ストロベリージャムのようなもの、が添えられていて日本の国旗のように見える、という他愛(たあい)ない理由です。つまり中田選手は日本の象徴みたいな存在だったわけです。

ところで、今回の旅行では、まずスペイン階段に行きましたが、ローマに住み着いてしまったベテラン日本人女性ガイドさん曰(いわ)く「ここにはアイスクリーム屋が無いので、次に行くトレビの泉のアイスクリーム屋で食べて下さい」とのこと!スペイン階段とトレビの泉は約7百メートル離れていて徒歩なら10分の距離です。
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スペイン階段と言えば、彼(か)のラブロマンス「ローマの休日」(1953年)で日本人のみならず世界中で有名です。
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主演の2人は、言わずと知れた当時の世界的美男と美女、グレゴリー・ペックとオードリー・ヘプバーンです。
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ここで今回の不思議な質問です。
「何故、スペイン階段のアイスクリームとトレビの泉近くのアイスクリーム屋が結びつけられているのか?」

仮にオードリーがトレビの泉のアイスクリーム屋でアイスを買って、通りのお店を覗(のぞ)きながら10~20分かけて歩いてスペイン階段に行ったとしたら、アイスは既に食べ終わっているか、溶けてしまっているはずです!!

どんな因果関係があるんでしょうか??????

映画におけるスペイン階段のアイスのシーンと、トレビの泉のアイスクリーム屋との関係を説明する一つの理屈は次の通りです。
「トレビの泉でアイスを買うシーンがあった。よってトレビの泉のアイスクリーム屋も有名だ。しかし、オードリーがアイスを食べたのはスペイン階段に間違いない。トレビの泉でアイスを食べた、という話は聞いた記憶がない。つまり、映画撮影の都合で、スペイン階段の近くでロケする際、もう一度、階段の近くの店でスタッフがアイスを買い、オードリーに持たせ、トレビで買ったアイスがそのまま溶けずに、食べられずに、スペイン階段で再出現した感じで映画化されたのだ。シナリオではトレビの店でアイスを買うのだが、次のロケ場所のスペイン階段で食べることになっているので、スペイン階段で撮影する直前にアイスを入手する必要がある。見ている観客は、トレビのアイスが何故、溶けずに残っていたのか?なんていう重箱の隅を突(つつ)くような疑問や発想はしないだろう(かくいうmystery hunterを除けば!)。」

さて、あなたは不思議な質問の答えは何だと思いますか?
質問「何故、スペイン階段のアイスクリームとトレビの泉近くのアイスクリーム屋が結びつけられているのか?」

その答えについてイタリア旅行中に情報を得たり考えたりしたのですが、先(ま)ずは映画で確認しないことには、と思い、帰国後、「ローマの休日」のトレイラーを見ました。

映画のストーリーではこうです。

映画の最初の場面では、アン王女のオードリーは長い髪をしていたのですが、ホテルを一人で抜け出した次の日、トレビの泉の近くの床屋さんのショウウインドウに張られていたショートカットの写真をみて、自分も!とその床屋に入ります。
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やってもらうと、ショートカットがよく似合ったんですねぇ!「モデルみたいだ!今夜、一緒にダンスパーティにどうです?」と床屋の親父(おやじ)に誘われたりしているその最中、相手役の新聞記者ジョウ(グレゴリー)は、王女のスクープ写真を撮ろうとして、トレビの泉の近くで、観光で来ていた子供のカメラを借りようとしていたんですね。
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「不審な奴!」と生徒に同行していた先生に追い払われ、結局、カメラを借りることはできません。

髪を切ってもらったアーニャ(アン王女)はブラブラ散歩しながらスペイン広場に行き、スペイン階段の直ぐ下でアイスクリームを買うんです、アイスクリーム・スタンドで!
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お釣りを受け取り、台車で花を売っている男から1本の花を、こちらはタダで貰ってから、スペイン階段を登り、中段あたりでアイスを食べていると、トレビの泉からずっと彼女の後を付けて来たジョウが「あれ、奇遇ですね、アーニャさんではないですか!」と言って偶然再会したような感じで話しかけてきます。
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上のシーンでもアーニャが左手にアイスクリームコーンを持っているのが判ります。

つまり、映画(トレイラーですが)で確認した内容によれば、スペイン階段でオードリーが食べているアイスはスペイン階段の直ぐ下にあったアイスクリーム・スタンドで買ったものです!

では何故、今回、旅行ガイドはトレビの泉のアイスを、これみよがしに紹介したのか??

実は、映画「ローマの休日」のおかげで、スペイン階段でアイスを食べることが観光客の流行になり、やってくる大勢の人達が、猫も杓子(しゃくし)もアイスを食べるものだから、階段のあちこちにアイスが溶けて落ち、それに滑って転んでけがをしたり、そこら中にアイスコーンやカップがゴミとなって散らかってしまうという問題が多発したので、ローマ市はスペイン階段付近でのアイスの販売を禁止したのです!広場だけではなく、近くの通りでもアイスを売ってはならない!としたのです。

そうなると今まで商売していたアイス屋さんは失業です!そこで「代わりに」ということでスペイン階段から遠くない有名な観光地トレビの泉の直ぐ近くでのアイス販売を認めた、というのが経緯のようです。

この話をガイドから訊けば「それならトレビの泉でアイスを食べてみておこうか」なんて考える人もいるかも知れませんが、この話を全く知らなければ、スペイン階段の近くにアイス屋はないのですから、そこでは食べず、トレビの泉の近くで偶然見かけたアイス屋でアイスを食べてみる、なんてことを考える人はいないと思うんです、真夏の暑い昼下がりでもなければ。

なにもそうまでしてアイスを食べることはないのに・・・と私なんかは思うんですが、映画のシーンから有名になる場所や品物の例は多く、例えば韓国ドラマ「冬のソナタ」が撮影された場所には日本の女性が大勢駆けつけているという話や、台湾TVドラマが撮影された潮来(いたこ)の観光地に台湾からの団体客が来てはドラマで出て来た橋の上だか袂(たもと)辺りで、ドラマの一場面をポーズして写真に収めることがトレンドだ、といった話を聞きましたので、こういう人達はどこにでもいるんですねぇ。

さてさて、今回のイタリア旅行で皆さんにお話しして楽しんでもらえそうなネタは少なく、どうも世界の不思議を探して旅するmystery hunterには場違いな旅だったのですが、我が女房殿と息子と、女房殿の妹のご希望を伺って、ならばたまには家族サービスを、とH交通社のイタリア・ツアーに参加したというのが実情です。だからというわけではないのですが、デジカメ+α(こちらの方が10倍以上も重要だったのです!)を盗まれるなどという失態を演じることになってしまい、苦(にが)い思い出も出来てしまうことになりました。

さて、次回の旅は、エジプト、ペトラ、アンコールワット、チベット、ネパール、といった我が家族なら全く関心を示さない場所を訪れて不思議を見つけようと思っていますのでお楽しみに。
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(完)
追記:Roman Holidayの映画全編を見終えました。追加映像をご参考に下記にあげておきましょう。
夜、ベンチで寝ていた女アーニャがアン王女だと新聞記事で気付いたジョウ・ブラドリー(グレゴリー)は友人のカメラマンにスクープ写真を撮るよう指示します。Barの前のオープンレストランでライター型カメラで密かに写真を撮るシーンです。
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スクーターでローマの町を案内するシーン。
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真実の口で手を咬みきられたまねをするジョウ。
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ダンスパーティでアン王女を見つけたシークレットサービスが彼女を取り戻そうとしたので、逃れようとしてアン王女がギターでシークレットサービスの男を殴るシーン。カメラマンが特撮します。
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アン王女が自分の意思でジョウから離れて、王室調達のホテルに戻ると言ったので、ジョウが車で彼女をホテルに送り返す場面。
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アン王女が開いた最後のプレスコンファレンス。新聞記者たちの前で質問に答えていきます。
最前列の右側(王女から見ると左側)にジョンとカメラマンの友人も陣取っています。
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コンファレンスでの質疑応答が終わると、アンは新聞記者たちと最後の握手をしたい、と言って、最前列に並んでいた記者たちと別れの挨拶をします。最後の握手はジョンとするのです。
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映画は次のURLで見られるかもしれません。興味がありましたら試してみて下さい。
http://www.dailymotion.com/video/xpdq3i_%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%81%AE%E4%BC%91%E6%97%A5-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E5%AD%97%E5%B9%95-%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%88%EF%BC%91-3_shortfilmshttp://www.dailymotion.com/video/xpdq3i_%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%81%AE%E4%BC%91%E6%97%A5-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E5%AD%97%E5%B9%95-%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%88%EF%BC%91-3_shortfilms

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コメント


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12月のイタリアは、・・・・らしさが欠けていたのでは?
カメラ+α(もしかしてタブレット?)
可哀想だから・・・なんて言いながら知りたい知りたい~

スペイン広場では、12年前ならアイスクリーム食べましたよ。
トレビの泉でも・・・。
お店は、写真の店ではなく、角にあったかな?

7月の旅程でも、トレビの泉は工事中だったけど
まだやっていましたか?

イタリアはやっぱり、太陽が燦々と降り注がなくては~ね。

monalisa | URL | 2014-12-09(Tue)13:20 [編集]


Re: タイトルなし

イタリアでは工事現場に5人いても4人が監督で作業者は1人だけだからいつまでも工事が進まない!て現地に定住してしまった女性ガイドが言ってましたが、やぱりね。

で、私の現地での痛みを知りたい!っていう貴女の希望にはビールと焼き鳥でも奢ってもらわなければ、とても話す時間も度胸もありません!

暫くは借りてきた猫のように静かにしてようとも思いましたが、なに、先の短い人生だから、やっぱり4ヶ月に1回の旅行を!と心を新たにし、今度はブログでも取り上げたアンコールワットに行こうかな?などと思い描いています。確か1人旅の追加料金を含めても20万円以下の企画があった記憶がします。できればハロン湾との組み合わせを、とも思ってますが、この際、贅沢は言えません!

mystery hunter | URL | 2014-12-09(Tue)19:46 [編集]